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2005.11.08

目白庭園で"日韓茶道の権威"が交流

東京新聞|日韓茶道の権威 茶会で交流

きっかけは昨年六月、表千家教授の近藤宗珀さん(76)が知人の招きで訪韓し、約千二百年間続く韓国茶道の存在を知ったこと。同十月には韓国・全州市で交流茶会が開かれ、日本からは近藤さんら十六人が参加。今回は返礼に、全州市の大学で茶道を教える金東姫さん(44)らを招いた。

(2005/11/9追記:正しくは近藤宗さんらしいです。東京新聞の誤植?)

「韓国茶道」って、ポットでお湯を入れているコレですか?

流派を超えた茶人に呼び掛け「日韓伝統文化茶道交流会」を結成した近藤さんは、「これからも行き来してお茶を通じた日韓友好を」と意欲を見せる。

「韓国茶道の1200年の伝統マンセー!」とは…日本茶道の権威は、茶道ならぬマゾですな。

 …などと、我ながら失笑モノのジョークを書いておくテスト(滅)。

参考:
Japanese JoongAngIlbo|【写真】 「韓国の茶道、おもしろい」
普段は見られない韓国茶芸の世界に触れてみませんか? 韓国・伝統茶芸体験の旅 - [韓国]All About

 なぜパッと見が中国ではなく日本の茶道に似ているのか、というのが素朴な疑問。あ、"日本に"では間違いなのか。日本のほうが真似たんですよね(苦笑)。

茶道体験 - Seoul Culture & Tourism

公式記録によると、韓国は三国時代の新羅興徳王(フンドクワン)の時代(西紀828年)、金大廉(キム・テリョム)が使者として唐に行った際に茶の木の種を持ち帰り、智異山(チリサン)の南端に植えたのが茶の始まりで、約1,200余年の歴史を持つが、説話や野史(外伝の一種)などによると、それよりずっと以前からあったものと推定される。

 ソウル市のページからの引用ですが、ややダウト気味。

 東京新聞の記事には「韓国茶道の歴史が1200年」と書かれているのに対し、このソウル市のページには「茶が韓国に伝わって1200年」と書かれているのです。

 誤解の無いように、"説話や野史(外伝の一種)などによると、それよりずっと以前からあったものと推定される。"の部分まで含めて引用しておきました。それでも、「1200年」という数字をかかげている以上、起源捏造の疑いの元となる点はいなめません。

 他にも、「上流階級の間で伝わっていた」とか、「韓国の仏教に欠かせないもの」だとかの情報も錯綜気味。嘘でなくとも、日本の嫌韓派にはツッコまれそうでふ。

Mindan-Kyoto.org|優雅な韓国伝統茶禮-韓国茶道協会 (2005/01/30)

韓国伝統茶禮を伝承する韓国茶道協会・京都支部(尹道心支部長)主催の「新年お茶会」が2005年1月30日、平安会館で開催された。

 同協会は昨年の四月に発足し、初のお茶会とあって金庚壽駐大阪領事を初め、朴東鉉民団京都本部常任顧問、金有作本部団長や同協会発起人ら30人が集まった。

 民団(在日本大韓民国民団)のサイトにリンク張るの、なんかこわい…などと書くと、人権擁護法にひっかかりますか。そうですか。

 それはともかく、「韓国茶道協会」なんてのがあるんだ、へぇ~…とか思ってたら、設立は2004年ですか。しかも、初のお茶会は日本で行ったのですか。
 あ、本国には本国で、別の「韓国茶道協会」があるのかもしれませんね。

伽耶琴演奏者である元京愛先生による生演奏のなか、尹支部長のお点前が披露された。

 日本の茶会では、琴の生演奏とか付いてるんでしょうか? なんか、うるさそうです(^^;)。ってゆうか、韓国人も"お点前が披露された"という表現をするのですね。へぇ~。

散歩道|韓国式茶道

2001年に慶州で開催された、第5回 世界中等学校長総会(ICP)での一幕です。

 上記のブログの記事は、2004年8月に投稿されたもので、2001年に開催されたイベントの写真が掲載されています。

 それが「韓国茶道」なワケですが、ソウル市のサイトなどで紹介されている「韓国茶道」とは、大きく違う点があります。

 それがお茶の形態。

 先に引用したソウル市のサイトから、茶の入れ方を引用します。

沸いた湯50ccを70~80度ほどに冷まし、葉茶2~3gを入れるのが適当である。

 おや? 「葉茶」???

 2001年のイベントや、民団のサイトのお茶会の様子を見ると、道具から分かるように、明らかに粉末状にした茶を使っています。

ソウル市のサイトには、

韓国の茶道は高麗時代に形成されたが、朝鮮時代に一時的に政府の政策によって衰退した。しかし、今日では復活して、再現、伝承しようとする動きがある。

 と書かれています。この文章をどう解釈するかは難しいところですが、「復活」「再現」という単語を重視して解釈するなら、「韓国茶道はすでに死に絶えたため、今ある韓国茶道は、今日の人々の創意工夫のたまものです」といったカンジでしょうか。だから、いろんな仕様の韓国茶道があっても、ケンチャナヨ、と。

 ところで、同じページに、

緑茶の他にも、果実、漢方薬仕込みのお茶を飲む人が段々と増えている。

 という記述があったり、コチラのページにも、

韓国で作られている正統茶のうち、最も生産量が多いのは緑茶。

 とか書かれてたりします。

 だからといって、「韓国では緑茶が主に飲まれているんだ~」などと思ってしまうのも早計のようで。

韓国緑茶紀行 第1回 優雅な蓮茶の休日 - [韓国]All About

韓国で、緑茶はあまり飲まないことは皆さんご存知だと思います。韓国の茶道は、煎茶が主流です。茶道は仏教儀式と深く結びついて発展してきました。

「韓国で、緑茶はあまり飲まない」って…(^^;)。最初に引用したとう今日新聞の記事内にも「韓国では一般にお茶を飲む習慣はない」とか書かれてたり。

参考:
サントリー なるほどコール 赤坂5丁目分室|緑茶と煎茶の違いを教えて下さい。

文字通り、緑茶は緑のお茶の意味、煎茶は煎じて飲むお茶の意味なんですが、煎茶は、緑茶の中の一つの種類を指す名称です。

 もうナニがホントなんだか、分からないよ、ママン! エロい人教えて!ってカンジです。

参考(電話突撃):
【他称:原理関係者】mumurブログ:韓国茶道を日本外務省が認定していることについて、日韓友情年事務局に電話してみました
電突|文化関係|記事 "日韓茶道の権威 茶会で交流"について

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Comments

千利休が、茶の道具に朝鮮のものをとりいれてたって事で、朝鮮と関係あるんじゃないでしょうか・・・
千利休の事は勉強すると、日本社会の(というか人間社会の)作りまで感じられる事が出来る程、奥が深いです。
画家山口彰さんの、「茶室」という作品をご存知ですか?この作品は、千利休や秀吉の背景を勉強すれば、何倍にも響く作品です。

Posted by: ほげ | 2007.07.08 02:55 AM

ほげ様
コメントありがとうございます。

自分の国のCMに富士山を使ったりするお国柄ですので、どうも胡散臭い部分がぬぐえないというのが正直な心境です。

山口彰さんの「茶室」は知りませんでした。事前に基礎知識を得て、じっくり鑑賞したいと思います。

Posted by: KEI | 2007.07.30 02:31 PM

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» 「現代韓国茶道」の歴史を勉強中です(笑) [好き。]
■韓国茶道協会京都支部設立経緯について  2004年に設立された韓国茶道協会の尹 [Read More]

Tracked on 2005.11.17 10:46 AM

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