[映画]男たちの大和-三大あさって俳優大競演
*一応、重大なネタバレは避けています。細かいネタバレについてはご容赦ください。
この映画を茶化すのは無しかもしれないので、まず、僕が落涙しつつ鑑賞したことを明言しておきます。
これだけ多く涙を流せた映画は、過去、それほど観たことはありませんでした。
ただ、基本的には「映画」に対しての涙ではなく、その映画を通して感じられる「人間」、そして「大和」に対しての涙です。なんせ、映画の冒頭で海底に沈んだ大和の映像を見た時点で泣けてしまいましたから(^^;)。可能ならば、呉の大和ミュージアムを訪れるなり、大和に関するドキュメンタリーなどを見るなりしてから、映画を観る事をオススメします。
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その他、数々の場面で、いちいちご丁寧に涙を流しましたよ(T_T)。ずっと昔から見たい見たいと思い続けていた"海上を疾走する大和"を見れたのですから。
ドラマ部分だけでなく、大和が映されるたびに込み上げてくるものを抑えられませんでした。なぜなのか分かりませんが、自分でも思う以上に、「大和」という"物語"に魅入られていたようです。
あと、やはり実写(CGはあるにせよ)の威力をまざまざと感じさせられました。大和自体の映像化も感動モノですが、文献やいくつかの写真などからでは分からない細部を見ることができたのも素晴らしい体験でひた。たとえば、桜。"4月に出撃"という史実は、たんに日付は日付…その日付が示す映像を想像することもなかったのですよ。ですが、それはまぎれもなく桜の季節。実際にどの程度咲いていたのか知りませんが、映画では満開の桜が登場します。アレを見ながらヤツら出撃したのかよ…そう想像してしまうとまた泣けてくるワケです。
実を言うと、映画「男たちの大和」は沖縄の映画館で観ました。
広島で生まれたこの僕が、沖縄に行って大和の物語を見る。
まったくの自己満足ではありますが、ヒトツの小さな仕事をやり遂げたように思っています。
何が正しい方法かは諸説あるにせよ、「戦争を防ぐ努力をする」ということを、多くの人が共通認識として持てるよう願っております。そして、この作品がその一助となることを信じています。
…
と、ひとしきりこの映画への思いをつづったところで、作品としての「男たちの大和 YAMATO」について書きます(爆)。
まず、この作品の最大の特徴は、反町隆史、中村獅童
、長島一茂
という"三大あさって男優"の競演。これに尽きるでせう(^^;;)!
反町隆史なんかは、もーあれが地になってるようですが、押しつぶしたようなダミ声での語り。アレがどーにもこーにも。ホントの大和の乗組員たちや日本軍はみんなああだったのかもしれませんが、ちょっと話しかけただけで、いつでも「ぬぅわんだぁあぁん!!!?」(訳:何だ?)というテンション。目も、常に14万8千光年彼方か、別の次元の世界でも見ているかのよう。中村獅童
なんかは、最初から飛ばし過ぎで、初登場時点ですでに目がイッちゃってます(爆)。さらには長島一茂
が要所要所で変なフェロモンを振りまいてくれてますぅ。
ついでに言うと、渡哲也や仲代達矢
も、日本を代表する名優とはいえ、やや"あさって系"(爆)。
とにかく、あらぬ方向を向いたベクトルが合わさることで、やや異様でシュールなドラマが構築される結果に…(爆)。
まぁ、人間ドラマ部分に関しては、たんなる茶々に過ぎませんね(^^;)。どちらにしろ、引き込まれる部分も多々ありましたので、感動したことに変わりはありませんから、不満点というほどではありません。
で、やや不満が残った…というか心残りだったのが、絵ヅラづくりとその活かし方。
大和をもっと見せてくれ!というカンジなのです。
様々な死闘シーンや武蔵、それに実際の史料映像を再現したような場面…それらの見せ方があまりにもたん白なのです。もっともっと長い長いシーンで見せて欲しいンです。
まぁ、ここらへん、泣きながら見ていて自分でふと気づいたのですが、マゾ要素を求めているワケですね。傷つく大和と乗員達を見つつ、その場面をもっともっと見たいというワケで。
もちろん、それを楽しんでいるとかゆーんでなく、もっともっともっと目に焼き付けておきたいワケですよ。
つらくとも悲しくとも、心に刻み付けていたいものがあるんワケですよ。
ここらへん、人間ドラマとしての大和も大切ですが、"道具"としての、"鉄の塊"としての大和を、もっと見せて欲しかったでふ。
…と、まぁ、色々不満点も書いてはみましたが、とにかく多くの人が見るべき映画であることに疑いはありません。
「敗れて目覚める」
知るべき物語、知るべき痛み。
刮目するべし!
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77,777円 (税別)
なお、映画終了後のスタッフロールでは、本編でカットされたと思しきシーンが映されるので、慌てて席を立たないやうに♪
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