ありのままの自分ではアカンのやね
14日のバレンタインデー直前、世間のラブラブモードの高まりに合わせるように民放各局は、一般人の話し方や外見などを劇的に変身させる恋愛バラエティーを相次いで放送する。“イケてない”男女はどう生まれ変わるか。恋の成就のヒントになるか-。
「電車男」のヒットに、なんとなく歯がゆい思いを抱えてる人って、どのくらいいるのでしょう。一生懸命努力して進んでゆく"電車"を応援するのはいいとして(カタチだけ真似てるようで、けっこう自分で消化して自分のモノにしてますよね、電車のヤツ)、後を振り返ってみると、けっきょくは自分(達)を否定しているに過ぎないワケで。
いえ、もちろん、アキバ系が…というか、"アキバ系と呼ばれる人たちを構成する要素"の中には、全面的に否定されるべきものも含まれているかもしれません。少なくとも、"エルメス"のようなカタギの人種と付き合っていく上で、前面に押し出せない要素は多々ある、と。
"整形やらメイクやらを駆使してイケてない人をイケてる人に変える"というスジガキの番組もなんだかなぁ~というカンジです。
イケてることは完全に善、イケてないことは完全に悪。生まれ変わってイケてる人になりました。憧れのあの人もビックリしてますぅ。ありがとうございましたぁン☆
…いいの、それで?
"イケテない"要素は、少なからず誰でも持っていると思います。その要素が多ければ、"イケてない男女"になり、少なければ、"イケてる男女"になるってカンジでしょうか。
そら、見苦しくない程度の容貌で、そこそこ見られる服を着て、誰とでも楽しくおしゃべりが出来れば、さぞ自分も他人も気持ち良く過ごせるでしょう。
でもねぇ、イケてない側の人間からしてみると、欠点をアレコレ指摘されて否定されるってのも、非常に余計なお世話なんスよねぇ。こういった番組やら企画があれば、"イケてるイケてない"を生活の中で意識することが、自然と多くなってしまうワケで。たんに自意識過剰とかゆーだけでなく、他人に対する視線の厳しさになっちまったりとか。
イケてないヒトをどんどん否定する方向へ向かうのではなく、暖かく見守るなり、そっとしておくなり、生ぬるい空気を醸成して欲しいと思います。イケてない人を受け入れる広い心を育てましょう(必要以上に力説しとこう^^;)!
僕なんか怠け者ですから、努力して成功したヒトをあんまし尊敬できないんですよ。「お前は努力しようと思ったから努力したんだろ?オレは努力しようと思わなかったから努力しなかったんだ」
たんなる開きなおりですが、誰もが自分の力を100%発揮して生きているワケでないってのは当たり前のハナシ。自分に欠点があったからって、それを直すために全力を尽くせない場合もあって当然(さらに開き直り^^;)!
「みんな違ってみんないい」ってコトバを世の中に適用してほんわかできるのは、あくまでも長所に限ったばやいのハナシ。
足が速い者もいれば、絵もうまい者もいる。そういう"イケてる要素"は褒め称えてやるわさ。
一方で、足も速くない上に絵も描けない者もいる。"イケてない要素"ッスね。これを褒める必要はないけれど、否定してちゃ息苦しくね?
■今思いついたてけとーな究極の選択
「正社員のアキバ系」
「フリーターのイケメン」
付き合うならどっち?
ニートやフリーターが増えてる理由のヒトツは、"イケてるイケてない"にこだわる雰囲気が社会に蔓延したせいニダ! 謝罪と賠償しる!!
(「ニートってほとんどがアキバ系なんじゃないの?」とかゆー意見は却下。アキバ系でないニートも多くいるんじゃないの?)
…などと逝ってみるテスト(爆)。
でも、"イケてるイケてない原理主義"に少なからず関係あるよね。仕事に幻想抱いてたり(仕事にやりがいがあるとは限りません)、肉体労働を避けてたり(肉体労働はイケてないからヤだ?)。
「電車男」
著者:中野独人
DVD「電車男 スタンダード・エディション」
山田孝之/中谷美紀
追記:
こーゆーことを言うのもなんですが、人間、あらゆる面において能力に差があります。容姿なんかのように、相対的といいますか、評価の基準が一定でないものもあります。それでも、ある時点、ある場所を切り取って観察してみれば、明らかに人と人の能力には「優劣の差」が存在します。「個性」というオブラートでくるんで誤魔化せるモノもありますが、人と比べて、明らかに劣っているとしか表現のしようがないモノもあります。それどころか、たとえば「呼吸ができない」なんて能力があったとしたらどうでしょう。人とくらべるまでもなく欠点です。どーしよーもなく劣っています。「それも個性だ。素晴らしい!」だなんて言えるのは、無責任な他人のみです。
ともかく、自分を良くするために努力することは素晴らしいことだと思います。でも、努力してないからって、なんでもかんでも否定すんのはどーなのかと。
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