ハッタリもイイじゃん
上記サイトで知ったのが、下のページ。BBCのサイトに設けられている、自分の意見を投稿できるコーナー。
BBC NEWS | Have Your Say | Japanese royal birth: Your reaction
英語は分からないので、イカす意見をひとつだけ引用。
What does it matter - monarchies aren't democratically elected anyway!!
重ね重ね断っておきますが、英語は分からないのですが、一応翻訳。
どうでもいいじゃないか。そもそも君主制自体が民主的に選択されたものじゃないんだから
あ、何についての意見を引用しているのか、という説明が抜けていましたね。昨日お生まれになった男の子についてですよ。女系天皇も認めるべきだとかなんだとか、たぶんそーゆーハナシ。
この意見を言った"Brian Eyre"という人は、おそらく、日本の天皇制についての議論に嫌気が差したのでしょうね。
ここでちょっと不敬なカンジのことを。
たとえば、アメリカの大統領が日本に来たら、大切におもてなしをするでしょう。なぜか? 選挙で選ばれ、実際に力を持っている人だからです。
で、イギリスの女王が来られたとしても、やはり大切におもてなしをするでしょう。しかし、彼女は選挙で選ばれたわけではありません。ぶっちゃけ、税金で過度なおもてなしをする必然性はありません。まぁ、国が招いた客であれば、相手の身分が何であれ、必要最小限のおもてなしをすることに必然性はあるワケですが、少なくとも過度なおもてなしをする必然性は無いでしょう。
逆に、日本の天皇が外国に行った時でも同じですし、選挙で選ばれていない宗教指導者や独裁者、権力をにぎる王族なんかでも同じことです(学者やスポーツ選手とか、その道のエキスパートにはそれなりの敬意を払う必然性はあるでしょうけど)。
あんましぶっちゃけ過ぎるのもアレですが、昔の王様や皇帝の血を引いてるからって、一般ピーポーと区別する必然性は無いワケです。それなのに、今もなお、ただその血筋だからといって遇され方が違うといふ。
"特別な血筋"の人に過度なおもてなしをする必然性は、どこから生まれるのか。
それは"ハッタリ"です。ハッタリを皆が受け入れることで、必然性が生まれるのです。
王様や皇帝、天皇などは、歴史という大掛かりな舞台装置が生み出した「役者」とも言えるでしょう。誰もが彼らを役者と知りながら、その役者が演じることを真実のヒトツとして扱うワケです。そして、その"偽物の真実"に価値を見出しているワケです。
例として挙げられることが多い、「大相撲の土俵に女性は上がれない」なんてしきたりは、なるほど、分かりやすいです。大相撲は、前近代的な価値観に彩られたショーです。決して、男女平等の現代的な価値観にのっとったフェアなスポーツではありません。
みんなが楽しく演劇を見ている時に、「これはフィクションなんだ!騙されるな!」と劇場でわめき始める人がいたとしたら、どう思います? 映画を観て涙を流している人に対して、「作り話に涙を流すなんて、おかしいぞ」なんて言う人がいたとしたら、どう思います?
ハッタリが生み出す価値は、やっぱりハッタリにしか過ぎないかもしれないけれど、人間同士の営みなんて、しょせんハッタリ。
つまり、「スマイル0円」が商品になるってコトですよ(!?)。
誰もが"作り笑い"をしなくなったとしたら、どれだけ経済損失が出るか。誰か算出してみれ。おそらく天文学的数値が出てくるでせう。
もちろん、いらんハッタリもあるけれど、有用なハッタリなら、それをキチンと継承して活かしていきたいものです。
面白くて分かりやすい文章で、「天皇の価値」を解説して下さってます。必見。
時代が変わったからといって、「天皇」という稀有な"名役者"をフツーの人々と同じにしちゃうのはもったいないハナシです。
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