映画「あなたを忘れない」問題点まとめ
「あなたを忘れない」を実際に観た後で書いたエントリがダラダラと長過ぎて、なんだかよく分からなくなったので(爆)、問題点だけを出来る限り簡潔にまとめてみました。ついでに、「評価できる点」も、まとめてみました。
なお、作品内容について、当然ネタバレしまくりなので注意してください。
■ 問題と思われる箇所
・スヒョンの祖父は、旧日本軍により日本の炭鉱に強制連行されたという設定
・そのため、スヒョンの父親は大阪で生まれたという設定になっている
・韓国で日本の教科書問題が大きなニュースになっているという描写
・路上ライブをしていた女性がチンピラにからまれても周りの日本人は誰も助けない
・兵役で鍛えた韓国人スヒョンは心技体共に優れ、貧弱な日本人チンピラを圧倒
・スヒョンの恋人ユリは日本人に置き換えられている
・ユリの父はスヒョンが韓国人と知り、初対面にも関わらず「韓国人は嫌いだ」と罵倒
・ユリの友人留美子は、スヒョンを「イケメン」と表現して「私にも紹介して」とせがむ
・スヒョンの通う赤門会の宣伝的描写(実在の日本語学校。主に韓国人が通う)
・スヒョンはロッテでアルバイトしている設定。映画内でロッテの優秀さが宣伝される
・ユリの母親は、パチンコ店で働く女性が経営する託児所で働かせてもらっている
・パチンコ店は、明るく良い雰囲気の場所としてPRされる
・スヒョンがパチンコをやると、あっさり大当たり
・スヒョンは換金せずにぬいぐるみ等と交換し、託児所の子供達にプレゼント
・名古屋から大阪までスヒョンとユリは自転車で走破。"ユリも"ですよ
・大阪朝鮮学園の場面を挿入して在日問題をアピール
・在日問題などに触れたユリは、ショックを受けて考え込む
・ユリのバンド仲間を「日本人は兵役が無いから自由。甘えるな!」とスヒョンは叱咤
・スヒョンをひいたタクシー運転手は、相手が韓国人だと分かると態度を一変
・タクシーの乗客も、事故のことにはおかまいなしに「急いでるんだよ!」という態度
・スヒョンの友人が周囲の日本人に助力を頼むが、誰も助けなかった
・スヒョンはユリにペンダントと曲をプレゼント。このペンダントは公式商品として販売
・スヒョンに叱咤され態度を軟化させたユリの父は、韓国語でスヒョンに話しかけた
・新大久保駅ホームでスヒョンは日本人酔っ払いとぶつかり悪態をつかれる
・スヒョンに悪態をついた酔っ払いがホームから転落する
・ホームから酔っ払いが転落。ホームにはぎっしりと人がいるが誰も助けようとしない
・スヒョンは人ごみをかき分け、線路上に飛び降りる
・関根さんが映るカットは少なく、半分夜の闇に埋もれているような目立たない描写
・列車が近づいてくるとスヒョンは立ち上がり列車に向け両手を静かに突き出す
・当時と違い、今は非常ボタンを押すべきだが、それに触れられていない
■ 評価できる箇所
・日本の歌を歌えば若者の間でも糾弾されかねない韓国の現状に言及
・韓国軍がベトナム戦争に参戦したことに言及
・参戦をベトナム人から非難のネタにされていることにも言及
・パチンコ店店員として韓国人が登場
・韓国に帰ったものの、本国で歓迎されず、再び日本に戻った在日女性が登場
・ユリの父親が韓国嫌いになった理由は、過去に韓国とのビジネスでトラブったから
■ 作品"外"の問題点
・映画制作費として、日本人の税金3000万円が投入されている
・皇后両陛下がスヒョンさんの両親と"偶然"皇居で出会わされる
・天皇、皇后両陛下が試写会にかつぎ出される
・真偽の定かでない「列車に向かって両手突き出すスヒョンさん」がポスターに
・多くの商用映画サイトなどが、"ノンフィクション"の印象を与えるPR文を掲載
・映画公開後、公式サイトのキャスト一覧から関根さんが削除される
・プロデューサー三村順一らは「命の使い方」というコトバで映画をPR
・監督は在日韓国人(=韓国人)だが、パンフには日本人監督かのように記述
・日韓合作という名目の映画だが、韓国での公開時期が決まっていない
当ブログ内関連記事:
好き。: [映画]あなたを忘れない ~ 予想以上のヒドさでした
この映画のストーリーを、覚えている限り詳しく記述しておきました。これもネタバレ有りまくりエントリです。
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Comments
http://umi1103.blog72.fc2.com/blog-entry-251.html
「あなたを忘れない」をやたらに大絶賛&ネットの批判を的外れに非難。
都合の悪いコメントは即削除して、最終的に今はコメント欄ごと無くしやがった。
どうかしてるわコイツ。
Posted by: 情報 | 2007.02.20 04:54 PM
コメントありがとうございます。
結局のところ、映画に対する個人的な感想ですから、人によって大きく差があるのは仕方ないでしょう。
善人で純粋な人ほど、自分と異なる意見に出会った時、極端な対応を取りがちになるのでわないかと、自称善人かつピュアな私は思いますです(爆)。
にしても、これほど総スカン(死語)を食った映画も近年珍しいですよねぇ(^^;)。
Posted by: KEI | 2007.02.20 09:34 PM