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2007.07.22

映画「夕凪の街 桜の国」

 実写映画版「夕凪の街 桜の国」を観てきました~。


夕凪の街 桜の国
(原作コミック)

 正直な感想としては、うーん、やっぱり原作のほうが良かったなぁ…というカンジ(^^;)。

 映画のツクリがマズかったとかゆーのではなく、漫画版「夕凪の街 桜の国」の神がかり的完成度を再現するには、"映画"という手法そのものに限界があるのかも~、とか思った次第。

 それは単純に、実写映画では"こうの史代ワールド"の雰囲気をかもし出せない、とかゆーハナシではなく(この部分は実写版で再現する必要はない)、映画という、いわば"コマを順番に並べるだけ"の手法に問題があるのでわないかと。

 漫画のコマにも順番はありますが、それはある意味では、セリフを読ませるための手段に過ぎず、コマ割とは無関係に、見開きだったり数ページ単位だったりが一つのイメージとして読者に働きかけてきます。
 いろいろな感情、いろいろな場…それらをいっぺんにまとめて、受け手に対してダイレクトに叩き込む力では、映画は漫画にかなわない部分があるように思えます。
(余談。先日、テレビで「マンガのページをめくる、このペラッという感覚がいいんスよ!」(ウロ覚え)とか言ってるヤツがいたので、どこのマンガバカだよwとか思ってたら、島本和彦さんでした(爆))

 また、実写映画やアニメ映画では真似の出来ない(不思議なことにアニメでも真似が困難)ディフォルメしたセリフや表情は、漫画ならではの雰囲気をかもし出します。
 音楽などの演出が裏目に出てくることもありますし、絵が"動く"ことが、必ずしも臨場感を増すわけでもありません。

 映画版「夕凪の街 桜の国」は、原作から離れた独自の部分と、原作を忠実に再現しようとする試みとがアンバランスだったのではないでしょうか。

 皆実役に麻生久美子さん、七波役に田中麗奈さんというキャスティングは神がかり的(ついでながらばーちゃん役も神がかり的!)。その他のキャスティングも完璧(個人的には旭役の伊崎充則さんがプロゴルファーの丸山茂樹に思えてならなかったのがマイナスポイントでしたが(爆)。もうちょいヘナヘナな人のほうが良かったのでわ)。そのほか、セットや背景、脚本から撮影にいたるまで丁寧に作られた作品だと思います。

 人にオススメしたい良作です。

 ただ、それでもやはり原作には及ばない部分がある。

 映画は映画、原作は原作。どちらにもそれぞれの良さはあるにせよ、 映画版を観た方には、ぜひ原作も読んでほしいと思います。

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当サイト内関連エントリ:
好き。 [コミック]「夕凪の街 桜の国」(こうの史代)

追記:

 パンフに掲載されていた原作者こうの史代さんのインタビュー。その中に面白い論評がありました。皆実役の麻生久美子さんについて「透明感のある人」と評し、「何か器を与えられると、すーっとはまっていく方」と表現しておられます。田中麗奈さんについては、「麻生さんとは対照的」に、「何をやっても『田中麗奈』」と書いておられます(もちろん誉め言葉として)。
 上にも書きましたが、この二人のキャスティングは、独自の実写映画版「夕凪の街 桜の国」を完成させる上で神がかり的なキャスティングですし、原作を再現する意味でも神がかり的。なるほどなぁ、と納得させられた論評ですた。

 個人的希望としては、「街角花だより」を連ドラで実写化してもらいたいなぁ、とか思ってたり(笑)。

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