「主催者発表」と「警察発表」と「誠実な誤差」
快晴の東京では、都心を歩くピース・パレードという行事が人々を引きつけた。主催は(中略)いずれも反戦活動の実績で鳴るNGOで、出足のよさを見て『5万人参加』『大成功』と発表した。警視庁調べでも1万880人が集まった。
この「前の日の晩ご飯も抜いて」というページには興味深い記述があるので、引用させて頂いときまふ。
私はかつての担当教授に口を酸っぱくして「数字というものは恐ろしいものだ」と教わった。数字は神聖なものだ、と言うこともできるかもしれない。いったん研究者のもとを離れ、発表されてしまった数字は容易に取り返しがつかない。訂正を出すことは簡単ではなく、出したとしても最初の数字を引用されてしまうことが多い。それでいてその数字は自分の名前とともにずっと残ってしまうのである。ある意味で最初の発表が「神聖」なものであるかのように扱われるのであって、それゆえ研究者は自分のベストを尽くして、誠実な数字を、誠実な誤差をつけて発表しなければならない。
「誠実な誤差」というコトバが好きです(^^)。含蓄があるっつーかなんつーか。
ともかく、上記引用をふまえた上でいくつかのページを見てみませう。
主催者発表 警察発表 -沖縄 - Google 検索
注:「主催者発表and警察発表」で検索。ただし、「沖縄」を除いてます
ネットが盛り上げた史上最大の反戦デモ - ニュース - nikkei BPnet
イラクへの攻撃姿勢を強めている米国のニューヨークでも史上最大の規模の反戦デモが開催された。(中略)警察によると10万人以上、主催者によると50万人が参加した。
この数値と各社の報道内容を比較すると、残念ながら正確な報道を行ったのは共同通信社様の「警察推定で約10万人(主催者推定は約30万人)」と言うものだけでした。
デモの到着地であるロストック港には最終的に8万人が集った(主催者発表、警察発表によれば2万5千人であるとのことである)。
海外労働トピックス フランス 2.メーデー:及び腰の統一行動
労働総同盟(CGT)、民主労働同盟(CFDT)、全国自治組合連合(UNSA)、統一組合連盟(FSU)によるイル・ド・フランス地域統一デモは警察発表で1万3000人、主催者発表で3万人、FO の全国デモは警察発表で1万人、主催者発表で3万人とほぼ等しい動員力を示した。
米の首都ワシントンでは歴史的な規模の反戦平和集会があった。警察発表で7万5000人、主催した国際組織アンサーの発表で20万人という人々が参加したデモは、ベトナム戦争時以降では最大であるとワシントンポスト紙が報じた。戦争が始まる前にこれほどの抗議運動があった前例はない。
追記:
「主催者発表」は水増しされているのが常識であり、いちいち目くじらを立てる必要はない…っつー意見もありますが、それもどうなのかと小一時間。
かつての大本営発表や戦時中の新聞報道など、国民の中にはそれらが虚偽であることを知っていた方も数多くいたでしょう。"疑いを持っていた"というレベルなら、大多数の国民がそうだったかもしれません。
「主催者発表」に対してぐちぐちとイチャモンをつける人間を冷めた目で眺め、「メディアリテラシーの無い奴はかわいそうだおw」と優越感にひたるのも良いでしょう。それはそれでひとつのスタンスです。
ですが、「見て見ぬフリ」は、「見ていない」のと大差無い場合もあることを忘れてはならないと思います。
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