「俺ルール」は交通を円滑にするか?~松本ルール雑感
地方によって、色々とローカルルールがあることでしょうが、こと車のローカルルールに関しては人命にも関わることですし、なるべく極端なモノは無くしていって欲しいものです。
で、初めて知ったローカルルールが、この「松本ルール」というもの。長野県松本市における、「右折車優先」みたいなルールです。まあ、説明をはしょり過ぎるとワケ分からなくなりますが、まあ8割方言い表せてるんじゃないかと。(実際は右折以外のマナーも悪かったりするみたいですが)
上記のページが図入りで詳しいので、そちらを見て頂くのが最善。以下の3パターンが掲載されています。
■パターン1
信号待ち中。対抗車線側の車は右折待ち、こちらは直進待ち→信号が青に→右折車が直進車をさえぎって先に右折していく
■パターン2
こちらの車が左折しようとする→対抗車線側の右折車が、こちらの左折をさえぎって先に右折していく
■パターン3
こちらは優先道路を直進中→左側のわき道から右折車が出てきて、こちらの直進をさえぎって右折していく
文字で書くとイマイチ分かりませんね(^^;)。やぱしちゃんと上記のページを見てくらはい。
「パターン1」は、僕の住む広島を始め、色々な土地で比較的見かけることの多い事例かと思いますが、基本的にはヤンキーかヤンキーあがりみたいな人間がすること、というイメージです。
勝手な想像でものを言ってもアレですが、おそらく、松本市の場合はごく普通のルールとなってしまっているのでしょう。1台譲ると次から次へとなだれ込んで来るとのことですし。
「松本ルール」を実践している人たちからすると、これらの行為は、「車の流れをスムーズにするため」なのだそうです。
実際のところ、こういった、いわば「俺ルール」がどの程度交通の流れをスムーズにしてくれているのでしょうかね。
気が向けばそのうち検索して探してみようかと思いますが、たいていのケースでは、"強引な割り込みをせずゆるやかにでも着実に交通を流していく方式"が、一番流れをスムーズにしてくれるという研究結果が出ていると思うのですが。
松本市の右折ルールなんかも、はたして全体の車の流れをスムーズにしているのかどうかは疑問。
右折車が後続車をふさいでいるのなら、「右折車が強引に曲がる」というルールよりも、「直進車がゆずる」というルールを浸透させたほうがマシなんじゃないかと。え? どっちも同じじゃねえかって? 違いますよ。直進車がゆずったときのみ、右折車が曲がることが出来る、というルールです。似て非なるものです。
松本市では、右折レーンがあって、右折車が後続をふさがない場合でも、右折車が優先だそうですが(苦笑)。
ま、それはともかく、松本市民が「松本ルール」という不名誉な称号をどう感じて、今後どのように対応するかの問題ですかね。
意外と「松本ルール」でヒットするページが少ないカンジですが(2007年12月13日時点で1210件)、批判的な論調が多いようです。そんでもって、「右折ルール」に限らず、全体的にマナーが悪いという印象を受けました。
そういえば、僕の住む広島も、「交通マナーが悪い」とか「マナーが悪いというより単にヘタクソ」みたいな論評をよく聞きます。
それを否定する具体的な材料は持ち合わせていませんが、北は北海道、南は沖縄まで、日本全国40都道府県以上の道路で運転した経験からいうと、少なくとも平均より悪くはないだろうと思います。平均スピードはそんなに速くないし、譲り合いの光景もよく見ますし。
まぁ、地元の人間がこーゆーカタチで風評を否定しても説得力はない、ということを松本市の皆さんには肝に銘じてもらいたいものでふ(^_^;)。
ちなみに、僕は日本全国あちこちを回ろうと思っており、実際にあちこち行ってますが、松本市にはまだ行ったことがありません。ですが、「松本ルール」というのがあるのを知ったため、松本市に行くことの優先順位はだいぶ下がりました。
松本市のシートベルト着用率は、年々向上していますが、県下の着用率と比較すると下回っています。
せめてシートベルトは着けましょうね(^^;)。
こちらのページのコメント欄に、70年代の道交法改正までは、先行右折車が優先だったのではないかという投稿があります。「松本ルール」ではなく、「全国ルール」だったとのこと。
右折優先のソースは見つけてませんが、酒気帯び運転に罰則が無かったり、沖縄みたいに車の通行レーンが逆になったり、右折時に「交差点中心の直近外側」を通ることになっていたり…1970年前後に大きくルールが変わってるみたいですね。
第三十七条 車両等は、交差点で右折する場合において、当該交差点において直進し、又は左折しようとする車両等があるときは、当該車両等の進行妨害をしてはならない。
ま、事情はともかく、「松本ルール」は、単純に道交法違反ですにょ。しかも罰則付き(五万円以下の罰金)の違反です。
「松本市民の不名誉」なんて書くと範囲が広すぎて危機感沸かないでしょうから、「松本市の警察の無能ぶりをさらけ出している事例」という具合に範囲をせばめた文句を書いておきます。
みのもんた風に言うと、励ましのコトバです。あしからず。
松本市とは関係ないハナシですが、車線変更を繰り返しながら猛スピードで他の車の間を抜けて走る車は何とかならないものですかね。
ああいう車のドライバーは、「俺サマのドライビングテクニックって華麗」とか思ってるんでしょうね。ですが現実は、ああいう車が来ると、他の車がそっとスピードを調整して通してあげているだけだというのに。例えるなら、だだッ子をそっとあやすように。もしくは、刃物を振り回すキ○チガイを避けるように。
ああいう車は、そんな具合に周囲の車のスピードにも変化を起こさせているので、全体の交通の流れにも悪影響だろうなあと思ったりも。
ともかく、交通の流れのスムーズさよりも、安全が優先されねばなりません。渋滞したらしたで、違う形での事故の確率は高まるでしょうけれど、極端なハナシ、速度がゼロなら事故は起こらないワケであり(爆)。それ何て最強の護身?みたいなカンジですが、何よりも安全第一ということを肝に銘じておきたいものでふ。
当サイト内関連エントリ:
好き。: あおり運転で事故。2人死傷
オマケ。ネットで見つけた松本ルール:
自動車学校の送迎用のスクールバスが強引に右折
片側交互通行の工事中道路の停止用信号は無視が常識
右折車は、左折車を押さえ込む角度で曲がりつつなおかつホーンで威嚇
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