チベット暴動で仏教徒行進in広島
「チベットの仏教徒への弾圧に対して、なぜ日本の仏教徒は声をあげないのか」といった声が多くあった今日この頃、広島では3月26日になってようやく仏教徒がやや立ち上がったようなカンジかもしれない感じ。
中国チベット自治区ラサでの大規模暴動の沈静化を願って、広島県内の仏教徒らが26日、広島市中区の原爆ドーム周辺を発着点に平和行進した。
「大規模暴動の沈静化を願って」という主旨が、どうも腑に落ちません。なんか他力本願っつーか(←ツッコミ無用)。
「殺すな、殺させるな」という横断幕もニントモカントモ。中国政府に対するメッセージだと思いたいのですが、どうもイマイチハッキリしません。横断幕と記事を見るだけでは、いったい誰に対して何を求めているのかが伝わってこないんですよね~。
まあ、一応、「殺すな」が中国政府に対してのメッセージで、「殺させるな」は日本人や世界中の傍観者に対するメッセージなんでしょうけど、どうにも訴求力が弱いとゆーか何とゆーか。
「中国政府に断固抗議する!」「仏教徒よ連帯せよ!」とか、もうちょっとハッキリとしたメッセージは打ち出せないもんかと小一時間。
てゆーか、ほぼ沈静化した後でこんな活動しても、なんかね、もうね、そらぞらしいのね。
たとえ遅くとも、やらないよりはマシなのは確かですが、やっぱね、なんかね、もうね、アレね。
特定アジアニュース: 日本に留学中のあるチベット人学生はこうつぶやいた。「中国政府の広報みたいだ」
在日チベット人の少なからぬ人々が、NHKや朝日新聞などが中国政府の謳い文句と寸分違わぬ報道をするのはなぜかと、首を傾げているのは事実だ。
まあ、いわゆる「主催者発表」の垂れ流しですから、ツッコミは不許可らしいです(苦笑)。
現地の取材不許可、ネットへの接続制限なんてことがあったのは事実。滞在していた外国人への口封じ工作があったのはデマ?それとも事実?
ともかく、沈静化したはずの現地の取材さえ、中国政府の許可制なのも事実。
(cache) 統一日報*政治 「ラサ暴動」 「宗教弾圧」が発端
10日のデモが行われる以前、中国当局はチベット僧らに対しダライ・ラマへの批判文を書くよう迫っていた。
ダライ・ラマの写真を飾ることは禁止。チベット国旗を掲げることも禁止。これらは、たんに禁止ってぇだけじゃなく、逮捕の対象になるレベルでの禁止事項。
そんでもって、「チベット僧らに対しダライ・ラマへの批判文」を書くよう迫る。ああ、そら反発されるでしょう。
最近だと、「志布志事件」での「踏み字」が話題になったりしましたが、その踏み字を強要した警部補や批判文を強要した中国当局の人なんかも、「自分なりの正義感」を持ってたりするんでしょうね。
「秩序維持」のためっつーかなんつーか、「ここで妥協したらダメなんだ!」という信念があるんだろうなぁ、と思った次第です。
ダライ・ラマ法王日本代表部事務所 LIAISON OFFICE OF H.H.THE DALAI LAMA for Japan&East-Asia
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そういえば、ダライ・ラマ法王が訪日された4月8日ですが、帰宅してふとテレビをつけると、日本テレビで、スティーブン・セガールの「沈黙の戦艦」が放映されてました。
そういえば、東京でネパール料理とチベット料理の店「レッサムフィリリ」に行ったら、セガールが来店した時の写真が飾ってありました。
2007/3/29追記:
チベット騒乱に抗議して 東京で大規模デモ:中外日報社
「中国はチベット弾圧を止めよ」2千人が抗議のデモ
デモの実施日は22日かな。広島のよりは多少早かったのですね。
デモには日本の宗教者も参加したようですが、「仏教徒による抗議」といえるものではないっぽいですね。
チベットでは中国政府の弾圧に対して暴動が起こった。一方、日本の仏教界は奈良のイメージキャラの件で忙しかった、みたいな温度差。
2008/4/7追記:
ぼやきくっくり | 「ぶったま!」チベット問題 天台宗僧侶の勇気ある発言
書写山圓教寺、大樹玄承執事長からのメッセージを読めます。
デモってのは、一見すると大規模行動で強いメッセージ力がありそうですけど、責任の所在というか、"誰が言っていることなのか"という点がボヤけちゃうんですよね。
その点からすると、圓教寺という「個」のメッセージというのは大きな意味を持つと思います(「強い個」のようですし)。ハッキリと「私のメッセージです」と述べることは、やっぱり大きな力を持つんじゃないかと。
もちろん、「みんなが言ってます」ってのも効果はあると思うんですけど、いきなり「みんな」を持ち出してくると、何がなにやら分からなくなりかねないといふか。
(以下、大樹玄承さんが読み上げられた文書の内容)
今、私たち日本の仏教者の真価が問われています。
チベットでの中国の武力行動によって、宗教の自由が失われることに心から悲しみと、止むに止まれぬ抗議を表明せずにはいられません。
私たちはあくまでも宗教者、仏教者として、僧侶をはじめとするチベット人の苦しみを、もはや黙って見過ごすことができません。
チベット仏教の宗教的伝統を、チベット人の自由な意思で守るということが、大切な基本です。
皆さんは、日本の全国のお坊さんがどうしているのかとお思いでしょう。
日本の各宗派、教団は日中国交回復のあと、中国各地でご縁のある寺院の復興に力を注いできました。
私も中国の寺院の復興に携わりました。
しかし、中国の寺院との交流は全て北京を通さずにはできません。
ほとんど自由はなかった。
これからもそうだと、全国のほとんどの僧侶は知っています。
そして、日本の仏教教団がダライ・ラマ法王と交流することを、北京は不快に思うこともよく知られています。
あくまでも、宗教の自由の問題こそ重大であると、私は考えています。
しかし、チベットの事件以来、3週間以上が過ぎてなお、日本の仏教界に目立った行動は見られません。
中国仏教界が大切な友人であるなら、どうして何も言わない、しないで良いのでしょうか。
ダライ・ラマ法王を中心に仏教国としての歴史を重ねてきたチベットが、今、なくなろうとしています。
私たちは宗教者、仏教者として、草の根から声を挙げていかなければなりません。
しかし、私の所属する宗派が、中国の仏教界関係者から抗議を受けて、私はお叱りを受ける可能性が高いでしょう。
このように申し上げるのは、私たちと行動を共にしましょうということではないのです。
それぞれのご住職、檀信徒の皆さんが、これをきっかけに自ら考えていただきたいのです。
オリンピックにあわせて、中国の交流のある寺院に参拝予定の僧侶もいらっしゃるでしょう。
この情勢の中、中国でどんなお話をされるのでしょう。
もしも宗教者として毅然とした態度で臨めないならば、私たちはこれから、信者さん、檀家さんにどのようなことを説いていけるのでしょうか。
私たちにとってこれが宗教者、仏教者であるための最後の機会かもしれません。
書写山 圓教寺 執事長 大樹 玄承
平成20年4月5日
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Comments
中国共産党 「日本解放第二期工作要綱」(博士の独り言)
http://specialnotes.blog77.fc2.com/blog-entry-54.html
Posted by: 名無し | 2008.04.05 12:19 AM
名無し様
文書の真偽はともかくとして、中国共産党の戦略としてはたしかにそんなカンジですよね。
中国の骨太の政策にはとても勝てません><
参考:
日本には「大陸棚論」、ベトナムには「中間線論」を主張するアル!
http://specificasia.seesaa.net/article/93093076.html
Posted by: KEI | 2008.04.12 10:07 PM