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2010.02.21

フェアな戦いなど存在しない。そして、「捕鯨戦争」はたんに鯨を巡る争いではない。

 今日(2010年2月21日付)の中国新聞の朝刊に「核心評論 曲がり角の調査捕鯨 世界と共存する努力を」ってな文章が載っていました。書かれたのは、共同通信シドニー支局長 五井範子さん。
 文章をおおざっぱに要約すれば、"日本の国益にならない調査捕鯨はやめたほうがいいんじゃないの?"みたいなカンジ。

「貿易立国」である日本の国益を考えれば、諸外国で反発を生むばかりの南極海での調査捕鯨をやめたほうがいいし、オーストラリアでもシーシェパードに対する反感も生まれているから方針を転換するチャンスなんじゃないの?ってなあたりが理由らしいです。

 まず、ひとつ面白いなと思ったのは、「オーストラリアには人種差別する人が多い」ってな論理は、ネトウヨの妄言かと思っていたら、マスコミのシドニー支局長さんが文章の中でハッキリと「『人種差別』のにおいもする」と書かれていることです。
 まあ、オーストラリアにおける人種差別についてはググれば色々と出てくるので、今更なハナシなんですが。(英文ページの検索結果もどぞ

 それはともかく、「捕鯨を日本の伝統文化として残したいなら、南極海の調査捕鯨を見直す代わりに沿岸捕鯨再開への理解を求める道が最善ではないか」というのが、あっま〜い甘言に聞こえるのは気のせいでしょうか。

 そもそものハナシとしてよく考えてみて下さい。

「調査捕鯨」だと言いつつ実質は「商業捕鯨」じゃないか! そんな卑怯なやり方は即刻中止するべきだ!!

 こういう↑意見は一見正論のようですが、そもそも、なんで「調査捕鯨」なんだ?というおハナシ。

 日本はすでに一度譲歩して…というより"戦い"に負けて、「商業捕鯨」を「調査捕鯨」に格下げしちゃってるワケです。もう後が無いんですよ。
 
 で、意地で調査捕鯨を続けても「国益」にならないという論は一定の説得力は持つと思いますが、それは「調査捕鯨」に"だけ"目を向けて言ったときのハナシ。しかも、今現在のみでのハナシ。

 南極海での「調査捕鯨」を批判する理由のヒトツとして、「日本から遠く離れているのに…」みたいな論がありますが、それは的外れ。日本は別にオーストラリアの沿岸を侵略しながら捕鯨をしているワケではなく、国際的に認められた漁場で操業しているワケです。
 公海での操業は世界中の国に認められている権利です。しかし、この権利を行使できるのは、遠洋に船を出して漁を出来る技術と経済力と外交力を持った国のみ。
 不公平なようですが、日本はこの技術と経済力と外交力を持った国として、調査捕鯨を実施しているワケです。日本の外交力には疑問符が付けられることが多いですが、それでもギリギリの線でアレコレ確保している部分もあるワケですよ。

 調査捕鯨は、日本の伝統文化という意味と、地球上における日本の権益を守るクサビとしての役割も担っているのではないでしょうか。

「南極海における商業捕鯨」を捨て、「調査捕鯨」も捨て、仮に「沿岸捕鯨」の権利を手に入れたとして、いったいどうなるでしょうか。
 最悪のシナリオは、シーシェパードやグリーンピースの嫌がらせが続き、さらには何年後かには「沿岸捕鯨」すら捨てなければならない事態ですが…、十分ありうるシナリオですね(てゆうか今現在もそんな状況に近い)。加えて言うならば、日本が南極海での捕鯨を捨て去った後に、他の国がその権益を奪うというシナリオも十分ありえます。捕鯨問題に対して中国が大人しいのはなんでなんだぜ?とか、ビジネスライクな欧米人の手のひら返しもありえますw

 で、「捕鯨」は日本に対する諸外国の反発を招くので、「貿易立国」である日本の「国益」にならないという論。

 これも、弱腰過ぎるんでわないかと思われ。

 日本の貿易は「原料の輸入」と「製品の輸出」という二つのカテゴリでくくることが出来ると思いますが、昔から「製品の輸出」に関しては、捕鯨問題以上に反発を招いた部分です。
「貿易立国」というとカッコよく聞こえますが、ようするに「モノ」による「侵略」です。思い出して下さい。かつては、日本車が欧米に進出していった際、捕鯨問題以上に叩かれていたじゃないですか。そこを押し通して「侵略」することで生まれたのが「貿易立国日本」です。
 日本が「貿易立国」として成り立っていくために必要なのは、譲歩ではありません。"相手よりいいモノを作る"ことです。

 で、もうヒトツの「原料の輸入」に関してですが、これは相手側からの「侵略」でもあり、つまるところ「商売」でもあります。同義のコトバなので言い換える必要はありませんが、「ビジネス」と言ったほうが伝わりやすいですかね。
 外国からしてみれば、「原料」によって日本を「侵略」しているワケです。それをやめるなんて、「ビジネス」の論理から外れます。

 忘れてはいけません。

「捕鯨戦争」はたんに鯨を巡る争いではありません。日本の伝統文化を守るための戦いでもありません。
 日本の国益を守るための戦争です。

 最前線で戦う調査捕鯨船団の皆様の安全なる航海を祈念いたします。


珍味♪さくさくとした鯨のカツです!!【調査捕鯨】 【くじら/鯨カツ】 (10個)

 五井さんは「日本人はまず、自分たちの多くが鯨肉をもはや食べないという現実を見据えるべきだ」なんておっしゃってますが、なんつーかかんつーか…。

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Comments

ネトウヨ乙

Posted by: | 2010.03.12 at 08:44 AM

コメントありがとうございます。

今回のクロマグロの話ではないですが、取れる資源については権利をしっかり確保しておくことは必要だと思います〜。
特に鯨を含む水産物は、供給の多くを天然モノに頼るしかないワケで。

Posted by: KEI(ブログ主) | 2010.03.13 at 07:08 PM

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