« August 2011 | Main | May 2012 »

October 2011の1件の記事

2011.10.24

関係が深まれば深まるほど、仲良くなればなるほど、深まる亀裂

 竹島はちょっと違うかもしれませんが、尖閣諸島なんかは、中国との関係が深まれば深まるほど解決が難しくなるだろうなと思ったりします。
 中国と日本の経済関係が強まり、お互いの国の関係が良好になり仲良くなっていけば、領土問題について話し合い、解決できる可能性が高まりそうに思っている人も多いかもしれませんが…むしろ逆だろうなと。

 お互いの関係が深くなってから、日本がハッキリと「尖閣諸島は日本のものです」と言って、自衛隊の駐屯地や漁船の操業基地を作ったりすれば、中国側は、中国国内の日本企業に対して全工場封鎖とか、日本製品の輸出入禁止などの措置を打ち出すでしょう。そうなると、日本企業が大打撃を受けるので、日本の企業が尖閣諸島については当たらず触らずをつらぬいて欲しいと思っている…ひいては、政治家もその意をくむ的なアレ。
 まあ、今現在、すでにその状態なんだろうと思いますけどね(^^;)。

 でも、竹島は時既に遅しですが、尖閣は間に合うと思います。一日も早く、日本側が管理する灯台なり、漁船が立ち寄れる施設などを作って頂きたいです。(自衛隊基地を作るよりは中国側の反発も若干少ないのではないかと)
 石垣の漁師が勝手にやったとか、そういう無理矢理な理屈をつけてもいいから…一日も早く!

 中国と経済交流が深まれば深まるほど、「中国との貿易が無くなれば○億円の経済的損失だ。尖閣諸島を失っても経済的損失は少ない」なんて理屈が幅を効かせるようになります。非常に公平で多くの人の利益にかない、しかも両国の軍事的緊張を招かない理性的な策だとして受け入れられることでしょう。
 理屈としては、その通りの部分も多いでしょう。

 しかし、ここまで書いてきたことは「懸念」でしかありません。

 仮に明日、日本が尖閣諸島に上陸して施設を建設し人を置き、名実ともに自分達の領土としたならば、中国は日本と国交断絶して全ての貿易を中止するでしょうか?
 その「懸念」はありますが、実際問題として、中国は、これまでの日本のように「遺憾の意を表明」するだけに留まるという「期待」もあります。

 ホンマの実際問題としてありそうな展開は、その中間ですかね。一部の貿易が制限され、中国首脳が「遺憾の意を表明」するという具合。

 短期的に見て、尖閣諸島(そして、竹島や北方領土も)を日本がしっかりと領有したところで、経済的効果は小さいかもしれませんし、隣国との関係を考えればマイナスの面もあるかもしれません。
 しかし、領土、領海、そして海底資源は、国家を百年、千年、万年と支える土台です。すでに、竹島や北方領土は奪い取られて長い年月がたっています。百年というスパンで見て、竹島や北方領土が奪われたことによる経済的損失は計り知れないものがあるでしょう。

 中国や韓国やロシアといった隣国と末永く本当の意味での友情を築くには、領土紛争が無いほうがいいに決まっています。
 尖閣諸島という「貴重品」を、カギをかけた金庫にも入れず、空き地に放置してあるのが今現在の状況だと思います。

 中国という「友人」に「出来心」を起こさせないためにも、尖閣諸島が日本であることをハッキリとさせるべきです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« August 2011 | Main | May 2012 »