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2018.05.10

広島サッカースタジアム

広島でサッカースタジアムの建設機運が盛り上がっている…のは嘘ではないですが、一時期にくらべて盛り上がっていない面があるのも事実です。
スタジアム候補地の比較や、建設検討への経緯、建設の内容などについて地元メディアが掘り下げて報道してくれそうなところですが、その動きがにぶいようにも思えます。

ひとつの例として、地元紙「中国新聞」の読者投稿欄「広場」への投稿について見てみます。
読者からの投書、投稿を中国新聞の担当者が選んで掲載するコーナー。そうやってネタや時期を「選択」して掲載できることから、時事ネタなどについてタイムリーな意見を紹介することになり、地元で有意義な議論を起こす契機ともなる良いコーナーだと思っています。

一方で「恣意的」に投稿を選ぶことができるという面もあり、そこには注意が必要です。多くの鉄道会社の収益の柱が鉄道事業ではないように、新聞社などのマスメディアも、必ずしも報道だけが収益の柱ではないこともあります。
メディア自体に主義主張があるのは当然だと私は思っており、報道は必ず公平に両論併記にすべきだというような議論は無理スジだと思ってはいます。しかし、"公平を装って"、自分達に都合のいい方向に世論を誘導するようなやり方はいかがなものかとも思います。

さて、中国新聞の読者からの投書を掲載する「広場」ですが、スタジアム建設関連の投書の掲載の仕方が「恣意的」過ぎるのではないかとの指摘がなされています。

たとえば、2013年。
1月5日、5月27日、8月29日と、3回も同じ方の投書が掲載されました。この三つの投書は、どれも市民球場跡地にスタジアムを建てるべきでないという意見を書いた同じような内容です。投書の主は、「広島テレビの報道制作局長」だった方です。

先ほどマスメディアの収益が、必ずしも報道だけではないと書きました。そのほかの収益源としては、広告、そして「イベント開催」などもあるわけです。
「広島テレビ」の場合、広島市民球場跡地で開催される「肉フェスwith 世界のビールとグルメスタジアム」の実行委員会の事務局なども担当しています。現在、広島市民球場跡地で開催されるイベントでは、大きな収益をあげてはいけないことになっています。が、実際はどうなのか。行政にイベントの収支を情報公開請求された方もいらっしゃいますが、ほとんどが黒塗り。「広島テレビ」などのメディアは、イベントの主催者の一員になることで、そのイベントの出店者からの広告出稿を受注することになりますが、その額も不明。
将来、仮に市民球場跡地が「イベント広場」になるとすれば、その時には大きな収益をあげてはいけないという縛りは無くなるでしょうから、イベント主催者は儲ける手段を得ることになります。

マスメディアがイベントを主催して地域を盛り上げ、それで収益をあげることには賛成です。どんどんやってもらったらいいと思っています。
しかし、現在の広島市民球場跡地でのイベント開催は、内実が市民に開示されておらず、また、上に紹介したようにイベント主催者であるメディアの関係者による同じような内容の投書が、年に何回も地元新聞に掲載されるというような状況です。
メディアが、自身が持つ影響力を駆使し、自分自身に都合の良い世論を形成しようとしている。そういううがった見方をせざるをえないようなコトをしているわけです。

2018年3月30日、サンフレッチェ広島が、広島みんなの「まちなかスタジアム」プロジェクト(通称「まちSTA!プロジェクト」)始動させ、その第一弾として、こんな「まちなかスタジアム」があればいいな、という意見の募集を始めました。
2018年、5月4日の「広場」には「サッカー場 郊外でも」の投書が掲載され、5月8日には栃木労基局長だった方の「宇品にサッカー場を」の投書が掲載されました。
期間が一ヶ月ほど開いているので関連性は無いとも言えるでしょうけれど、中国新聞が市民球場跡地へのスタジアム建設を否定しようとしている…という「疑念」を払拭できるようなカタチかというと、そこまではいかない感じ。

中国新聞「広場」欄にはスタジアム建設に前向きな投書の掲載もあったようには思うので、必ずしも「恣意的」だとは言い切れないわけですが、個人的にはどうにも「疑念」がぬぐえません。

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